クアラルンプールカトリック日本人コミュニティ

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受難の主日(枝の主日) Palm Sunday of the Passion of the Lord


聖週間の始まりです。
世界中のカトリック教会は、今日 "受難の主日(枝の主日) Palm Sunday of the
Passion of the Lord" を迎えました。

受難の主日とは…
西暦400年ごろ一人のシスター(修道女)が書いた「エテリアの聖地巡礼記」という
記録が、近年になって知られるようになりました。
それは、そのころのエルサレムにおける教会の典礼、ことに四旬節、聖週間、復活節
の典礼について詳しく伝えています。
現在「受難の主日」とよばれている主日は、「枝の主日」ともよばれていました。
エルサレムにおける枝の行列は、受難の主日のミサの後に行われていたと巡礼記は
つづっていますが、現在の典礼では、開祭の部で行われます。
イエスのエルサレム入城は決定的な受難の道に入ったことを意味し、この時から
イエスの歩みは一直線に十字架に向かいます。
ですから、今日という日は、エルサレム入城にはじまるキリストの受難が、
復活の栄光に至る道であることを思い起こす日です。
キリスト者は、オリーブ山の教会に集まり、司教を中心に大人も子どもも手に棕櫚
(しゅろ)やオリーブの枝をもって「神の名によって来られた方に賛美」と、詩編や
賛美歌を歌いながら行列をし、エルサレムの町に入り、聖墳墓教会(イエスが十字架
につけられて死に、埋葬され、復活されたといわれるゴルゴダの丘にある教会)まで
行きました。
このエルサレムの枝の行列にならい、教会は毎年、主イエスのエルサレム入城を
記念します。
そして、この日から教会の典礼の頂点である「聖週間」とよばれる週に入ります。

かつて、この日に使用するオリーブの小枝や棕櫚(しゅろ)の葉(手に入らない場合
には、その他の常緑樹の枝)は、信徒が自分で準備して来て、祝福をいただき、
それを家にもって帰り、この日を記憶するようにしていましたが、住宅事情などから
自分で準備するのが大変なので、現在では教会で準備するようになりました。
                     
主のエルサレム入城では、「ダビデの子にホサナ。主の名によって来られる方に、
祝福があるように。いと高きところにホサナ」と、イエスがエルサレムに入った
時に、感極まる叫びが人々から上がりました。
しかし、このエルサレム入城は、イエスの受難の序曲でもあったのです。
司祭は枝をもった会衆を祝福し、入城の福音(今年はルカによる福音書)が
朗読され、行列(あるいは、入堂)がはじまります。
いよいよ一年の教会カレンダーの頂点「主の過ぎ越しの3日間」が近づいてきます。
                      (女子パウロ会Laudateサイトより)


St. John's Cathedral でも皆で枝を持ち、イエスのエルサレム入城を記念しました。
ミサの前、それぞれが枝を持ちます。
ご自分の好みの大きさや形の枝をじっくりを選ぶのは、どこの国も同じのようです。
気を付けないと隣の人の腕にとがった葉が当たり、痛いのも同じです。

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お御堂の横の入り口に会衆が集まっています。
司祭は侍者を伴い、この場所に入場します。受難が始まり、祭服の色は赤。

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入祭の挨拶のあと、枝の祝別

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レオナルド神父さまのかける聖水が、私たちのの枝と体にもかかります。

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その後、司祭による福音朗読。
今年はC年なので、ルカ19:28-40 エルサレム入場の箇所が読まれます。
この箇所にあるように、"弟子の群れはこぞって、自分の見たあらゆる奇跡のことで
喜び、声高らかに神を賛美し始めた" …私たちも歌います。

♪ ダビデの子 イスラエルの王にホザンナ 神から来られた方に賛美 
天には神にホザンナ、ホザナホザナホザンナー♪ おなじみの日本語の聖歌ですが、
英語では、
♪ Hosanna to the Son of David; blessed is he who comes in the name of the
Lord, the King of Israel. Hosanna in the highest ♪

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私たちもホザンナと歌い賛美しながら、司祭の後をついて行列しお御堂に入ります。
ミサが続き福音書朗読は、ルカ22:14-23:56 と大変長い受難の箇所です。

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枝は持ち帰りこれから一年間、家の中にかけておきます。
最初は青々していますが、少しずつ乾燥してうすい色に変わっていきます。

一年のうちで最も大切なこの一週間、聖週間が始まりました。
受難の主日 」イエスをエルサレムへお迎えする喜びから始まり、主の晩餐、
十字架上の死、そして復活と、この一週間はとても大切なときを過ごします。
一年間の典礼の頂点です。毎日の朗読をしっかりと心に留め、主の思いを想像して
過ぎ越しの神秘を過ごしましょう。